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※この記事は、「はじめての書評依頼」の続きです。


私が書評を依頼した原稿は、全5話の連作短編でした。
自己評価としては、人物描写や風景描写が少なく表現力に欠けるものの、ストーリーとしては面白い、と自信がありました。
ですから、書評で指摘された点を書き直せば、文学新人賞の公募に出せるレベルにもっていけると思っていました。

私は、書評料を振り込み、メールで原稿のデータを送信し、あとはドキドキしながら返事を待ちました。

数週間後に依頼先からメールがきました。
書評のデータが添付されていました。

さっそくプリントアウトしました。
A4用紙で3枚(400字詰め原稿用紙に換算すると10枚程度)でした。

書評内容は、私の予想を大きくはずれたものでした。
酷評なんてもんじゃありませんでした。
冒頭を読んだだけで、私は愕然としました。
完全にこきおろされていたのです。

褒められるよりも厳しいほうがためになる、という考え方もできます。相手にしてみれば金をもらって書評をしているわけですから、プロ意識が高かったのかもしれません。

ですが、私の原稿に対する批判は、プロフェッショナルという枠を超えて、殺意を感じるほどに残酷でした。

私、この人に恨まれることを何かした?

そう思いながら読み続けました。
最後のほうにやっと数行だけ、褒めているらしきことが書いてありました。

私は、しばし茫然としました。

たしかに、指摘された点は納得のいくところもありました。
人物やストーリーの描写が乏しいということ――でも、それは自分でわかっていましたから、具体的にどこを直すのか、あるいは、例として示してくれるものと思っていました。

違うんですね。具体的な対策についての記述が皆無でした。
「で? どうすればいいの?」と言いたくなりました。

しかも、見当はずれのことが書かれていました。
タイトルについてです。複数の意味を持つ単語がタイトルに含まれていました。私はその説明をしていませんでした。中身を読めば何をさしているのかは理解できるはずですから。
なのに、アペトペなことが書いてあって、私は、「そんな知識もないのか?」とあきれました。

そして、くやしくなってきました。
だって、見当はずれなことでも、さんざんこきおろされていたんです。
私、大泣きしましたよ。
金払って何やってんだろ? と情けなくなりました。

酷評される分にはいいんですよ。ですが、具体的なアドバイスがなければ、それはただの悪口になってしまいます。それがプロの仕事なのでしょうか。

私は涙が出るばかりでした。
何も得ることができなかったのです。

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